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NRクリアカラー の使用感をご紹介します。

 エポキシ樹脂 と NRクリアカラー についてご紹介していきます。

【 はじめに 】

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NRクリアカラーのパッケージはこんな感じ

NRクリアカラー

先日はエポキシ樹脂とヴィンテージボタンのアクセサリーについてご紹介しました。

実はその際に、もう1つ、試していたものがあります。

それが今回ご紹介する NRクリアカラー。

結論からいってしまうと、とても満足する結果でした。

私は今後の作品作りに使っていきたいと思っています。


それではNRクリアカラーが一体どんなもので、使い方や使用感がどうか、レポートします。

【 エナメル加工 】

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エナメルが施されたパーツを使用したピアス

エナメル加工とは

本題に入る前に、なぜ私がNRクリアカラーに興味を持ったかを、少しだけ聞いてください。

もともとはヴィンテージパーツに施されているような、エナメルのような見た目になるよう着色ができないだろうかと思ったのがきっかけ。

ヴィンテージのアクセサリーやパーツを見ていると、時々エナメルが施されているものに出会うことがあります。

写真は以前にヴィンテージパーツを使用して制作したピアスですが、この鳥のパーツにはエナメルが施されています。

どうですか?

ツヤツヤの質感、美しい色のグラデーション。

(写真の腕が足りずに伝わりにくかったらごめんなさい…)

真鍮のパーツとは一味違った魅力があります。

ではそもそもエナメルとは何でしょうか。

ジュエリーなどに使われるエナメルは、技術としてはガラス質の顔料を熱で溶かして装飾品に融着させるもの。

意外にもこの技術は古く、古代エジプト、ギリシャにまで遡るとか…。

それがだんだんと引き継がれ、洗練され、欧米へ伝わり、そして欧米から世界中に広まったと言われています。

さらにはこの技術が洗練され発達していく中で、クロワゾネ(有線七宝)が産まれたとされています。

エナメルの加熱温度は、850度。

しかも何度も加熱をする為、作業には細心の注意と手間がかかります。

中国のエナメル職人曰く、少なくとも7回以上のエナメルの上塗りと焼成を繰り返すそう。

七宝焼というのは「宝物」を7回(以上)焼くことからきた名前なんですね。

私は真鍮のパーツの色味が好きで真鍮パーツを使用していますが、真鍮素材に色をつけることができないだろうかとずっと考えていました。

もともと看板や撮影小道具を制作するのにこういった塗料を使用していたので、まず初めに試したのを覚えています。

◇ターナー ミルクペイント


これはこれでマットな質感で可愛らしいし、よかったのですが、耐久性の面で多少不安が残ったのと透明感は再現できないので…私には向いていませんでした。

その後色々と試しているうちに、Instagramでフォローしている素材屋さんがNRクリアカラーでパーツに着色をしていて、そのエナメルのような透明感に目を奪われました。

そして私も試してみようと思い購入したのです。

【 NRカラーの使い方 】

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NRクリアカラーと付属のスポイト

使い方はこちら。

・主剤に着色剤を添加する。

(着色剤は主剤の1%以内) 

※推奨される割合としては主剤100%に対して0.5%以内。 

※販売元は主剤に二種混合タイプ(エポキシ樹脂)のレジンを推奨しています。


・主剤に着色剤を入れ色が均一になるまで、よく混ぜる。

その後硬化剤をいれて更によく混ぜます。

(付属しているスポイトは1滴が0.01gです)

◇エポキシ樹脂を使用したアクセサリー制作に関してはこちらをどうぞ→

【 NRカラーの良かった点 】

photographs of parts actually used
NRクリアカラーを実際に使ったパーツ

・少しの量でもきれいに着色できた

・変色が少ない

・綺麗に塗ることができると後から磨かなくても表面に艶がある

・液体なので混ぜ合わせても色むらにならない


・もし空気が入ってしまったりしても、やすりをかけることで整えることができる。

 リカバリーが可能。

(表面から近い部分ならやすりをした後、表面を磨きなおす。

 深い部分であればやすりをかけ、もう一度コーティングしなおす。

 その後形を整え、表面を磨きなおす。)


・NRクリアカラーは基本の4色を混ぜてカラーバリエーションが作れる。

・退色が少ない(ずっと日光をあて続けたらわかりませんが…)通常の使用・保管方法なら色あせない。

【 NRカラーの注意点 】

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どんなことに注意が必要か見ていきます

・NRクリアカラーはあくまでも着色剤。

これのみでは硬化しません。


・火気厳禁

(引火の可能性があるので使いづらくても容器の入れ替えはしないほうが安全。)

(UVレジンを使用して制作している方は気泡を抜くのにエンボスヒーターを使用する方もいらっしゃると思います。その場合は温度が上がりすぎないよう(あて続けないよう)注意してください。)


・販売元はUVレジンではなくエポキシ樹脂を推奨している

(UVレジンでも使用している方がいらっしゃったので恐らく使えるとは思いますが、経年経過の変化やベタツキ、黄色味がかるなどの検証は未知です。

 そういった点が心配な場合はやはり販売元の推奨している素材を使用することをおススメします。)


・付属しているスポイトがイマイチ…

(他の方のレポートなどを読むとスポイトが壊れやすいとありました。 

見た目はちょっと頼りなさそうなこの付属のスポイト。

見た目とは裏腹に、正確に0.01g(1滴)を測ることのできる優れものだそう。

エポキシ樹脂は正確な計量が大切なので、壊れてしまった時の為にも別途購入しておくといいかもしれません。)


・スポイト内にすこーし残った顔料を出し切ろうとして空押ししすぎると危険…

残った顔料が飛び散ります。

(私は一度やったのですが…そんな事態が起こっても対応できるよう、汚れて困るものの(カーペットなど)近くでは作業しない、新聞紙等を敷くことをおススメします。)

◇スポイトのばら売りはこちら→

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

NRクリアカラー用スポイト 8本セット
価格:440円(税込、送料別) (2020/9/11時点)


・臭う

(予想はしていましたが、先日のエポキシ樹脂はほとんど匂いが無かったので、油断していました…。

こちらはシンナー系の匂いがします。

しっかりと換気できる環境を整えて作業してください。)

(使用する際にだけ蓋を開け、すぐに閉めるようにしてください。)

(硬化後の作品にも多少臭いが残ります。が!少し経つとほとんど気にならない程度になりました。)


・エポキシ樹脂はきちんと計量した分量でないと硬化不良を起こしますが、NRクリアカラーを何色かまぜて色を作った場合、エポキシ樹脂との割合が難しい…。

(NRクリアカラーは4色ですが、混ぜ合わせることにより作ることのできるカラーバリエーションは無限大。

ですが、エポキシ樹脂との割合が少し)難しい印象。

・最初から濃い色を出そうとするよりは、何度か重ね塗りをして濃くする方法をとった方がよさそう。

・販売は4色セットのみ。

単品での購入は現時点ではできません。

(ホワイトとブラックはばら売りありです。)

【 まとめ 】

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実際のパッケージ写真

今回は エポキシ樹脂 と NRクリアカラー についてご紹介しました。

私はエナメル風の見た目にしたかったので、このエポキシ樹脂と着色剤の組み合わせは十分に活躍してくれそうです。

エポキシ樹脂はUVレジンとくらべ黄色っぽく変化したり退色することもないので、パーツにも安心して使用できるかなと考えています。

自身の思うイメージに近づけるため、試作を続けていきたいと思います。

NRクリアカラーに関しては迷ったり考えたりするよりも、とりあえずやってみる、くらいの気持ちで挑戦してみるといいかもしれません。

駄目でもリカバリーすることができますし、色々試してみることで、意外にも目指したものより気に入る色合いや仕上がりになることもあります。

あまり気負わず、ぜひ楽しんで試してみて欲しいと思います。

◇NRクリアカラーはこちら→