You are currently viewing 1月 誕生石
1月 の 誕生石 を知っていますか?
  • 投稿カテゴリー:Material

1月 の 誕生石 は ガーネット ( 柘榴石 ・ ざくろ石 ) 。
今回は ガーネット について、ご紹介していきます。

【 1月 誕生石 】

Actual-garnet-photo
1月 の 誕生石 ガーネット

皆さんは1月というと何を思い浮かべますか?

お正月に箱根駅伝や成人式、学生さんにしてみたらセンター試験が待っているという方もいらっしゃるでしょうか。

梅の花や福寿草などが楽しめる季節ですね。

そんな1月の日本の誕生石は ガーネット ( 柘榴石 ・ ざくろ石 )。

(こちらでは日本ジュエリー協会の掲載する誕生石を参照させていただいています。)

◇12か月の誕生石について詳しくはこちら→

ガーネットというとイメージカラーは赤。
ですがこのガーネット。
赤以外の色が存在するって知ってますか?

赤のイメージがとても強いこの宝石、実はかなり色彩豊かな石なんです。
それもなんと青以外の色が揃うほど。(青が無いとは言え青に近い色はあります。)


しかも硬度が高いので傷がつきにくいという特性から、普段使いにも適しているガーネット。

今回はそんな魅力たっぷりな1月の誕生石ガーネットについてご紹介します。

【 1月誕生石 ガーネット ( 柘榴石 ・ ざくろ石 ) 】

Photo-of-pomegranate
ガーネットの名前の由来は…?

ガーネットは実はグループ名。

ガーネットは実は鉱物の総称、グループ名なんです。
化学組織の似ている宝石群の総称が「ガーネット」。
ガーネットグループの石は10種類以上存在します。

販売されるようなときに使用される名前は大抵「〇〇(色名や宝石学上の名称)+ガーネット」で呼び分けられます。
ガーネットで有名なのはロードライトガーネットやアルマンディンガーネット、グロッシュラーガーネット。
これらは宝石学上の名前を冠につけていますが、他にもパイロープやスペサルティン、ヘソナイト、デマントイドなどどいったガーネットもあります。
このほかにも、2種類の中間に位置するタイプやカラーチェンジのもの、スター効果やキャッツアイ効果がみられるものなど、例をあげたらキリがありません。


それらはそれぞれに色味が違い、成分も違ってきます。

■モース硬度 

モース硬度: 6.5~7.5 
成分によって硬度が異なります。
アルマンディンやパイロープなどはガーネットの中でも比較的硬い方ですが、デマントイドはガーネットの中では低い方に位置します。

■color  

ガーネットはグループ名のため、成分によって様々な色があります。
カラーバリエーションのある宝石の多くの発色原因が不純物にあることとは違い、結晶構造が同じでありながらも多様な化学成分や色を持っています。

代表的な色は赤ですが、グリーンやオレンジ、ピンク味がかったオレンジ、紫がかった赤、青みのあるもの。
細かく分けていくと40種程度にもなるとか。
色によって稀少の度合いも違い、グリーン系のツァボライトは中でも稀少です。

 石名 カラー
アルマンディン深紅 一番ポピュラーなカラー
パイロープ血赤色 見た目はアルマンディンと似ているが成分が違う
ロードライト紫がかった赤 ワインにも例えられる
グロッシュラーオレンジや緑、ブラウン、クリアなどなど
色ごとに固有の名前でよばれる
(グリーンガーネット…ツァボライト、ミントガーネット…ライムカラー、ヘソナイト…オレンジ~オレンジブラウン、リューコ(ホワイトガーネット)…カラーレス・無色透明)
デマントイドダイヤモンドのような輝きを持つ緑色
「ホーステイル・インクルージョン」と呼ばれる、馬の尻尾(ホーステイル)のような繊維状のインクルージョンが見られることも
 (宝石学上、デマントイドにしか見られないインクルージョン)
スペサルティン果物のマンダリンをイメージさせるオレンジ
マンダリンガーネットと呼ばれることも
カラーチェンジ青に最も近い色 
青、赤、黄色~淡い茶色の色があり、大抵はインクルージョンがある
ガーネットは様々な色があります。

■産地 

産地はアメリカ、中国、メキシコ、スペイン、イタリア、ペルー、ドイツ、ロシア、チリなどなど。

■歴史

・紀元前3800
エジプトの墓で発見されたガーネットのネックレス。
これは5000年以上前のもので、そのころからガーネットは装飾品として使われてきています。

・1885年ニューヨークの工事現場で重さ4.5㎏もあるガーネットが発掘されました。

・18~19世紀
化学的なテストの技術が発達していなかったため、ガーネットはルビーと間違われることもあったようです。

・18世紀以降に世界的な流行を見せたガーネット。
1912年にはアメリカの宝石商協会が誕生石に認定します。

・19世紀、ロシアと現在のチェコであるボヘミアはガーネットの主要な原産地で、当時ロシアの皇族に人気がありました。

ロシア皇帝ニコライ2世はデマントイドガーネットを好んで使っていたそう。

■由来や言い伝え

・ガーネットの語源はラテン語のgranatus(ガラナイツ)(種子)が大元で、そこから派生した赤い実を持つ果実ザクロという意味のgranatum(グラナートゥム)が語源であるといいます。

ガーネットは結晶が集まった状態で採掘されます。

この見た目がザクロに似ていることから名づけられたといわれているとか。
和名も柘榴石(ザクロ石)といいますから、納得のネーミングですね。
ギリシャ神話でザクロは「永遠」の意味を持ちます。
とても尊いものとして扱われていて、実際にザクロのような形のジュエリーが作られていたことがわかっています。

・ガーネットは結婚2周年(日本では18周年)を祝う記念石です。

・古代の時代、研磨して丸くなったガーネットをカーバンクルと呼び、心の中の否定的な感情を取り除くと信じられていました。

・古来より信仰や光のシンボル、進路を灯す宝石として使われ、親しまれてきました。
古代スカンジナビアでは英雄を祀る場所への道を照らすとして死者と共に埋葬され、アビシニアの皇帝の宮殿を照らすのにも使われたとか。

・イースターエッグで有名な宝石商、ピーター・カール・ファベルジェもデマントイドガーネットに魅せられた1人で、作品にも使っています。

・旧約聖書ではノアの方舟の進路を照らす宝石として使われました。
聖書でもとても有名な話の「ノアの箱舟」。
悪天候の中で箱舟の行き先を照らし、船の中に明かりを灯し続けた赤い宝石。
これこそがガーネットであったといいます。
このことからガーネットは、危険から身を守るお守りとして古くから愛用されてきました。

・中世ヨーロッパでは怪我から身を守ると信じられ、甲冑にもはめ込まれていました。

・ビクトリア時代の未亡人は貞節を象徴するガーネットを身につける事で、亡き夫への愛情を示したといいます。

・かの有名な文豪ゲーテ。
彼は自身が75歳の時に当時19歳のウルリーケという女性にプロポーズします。
歳の差はあるものの、二人はお互いに愛情を持ち、結婚します。

ゲーテは実は自然学者であり、宝石の愛好家でもありました。
ウルリーケはそんな彼のためにずっとガーネットを身に着けたといいます。
ガーネットの石言葉は「貞操」「忠実」、そして「変わらぬ愛情」。
ゲーテが82歳で亡くなるまで、ウルリーケはガーネットを身に着け続けたといいます。

・変わらぬ愛を示す意味合いで、恋人への贈り物として使われました。

・インドではガーネットは殺傷力が高いとされ、なんと銃弾として使用されたことがあったとか。

・硬度が高いので「金剛砂」といわれる粉末状の研磨剤として使われます。
粒子の細かいガーネットは宝石質のものに比べ、比較的安価で沢山採掘されるためこのように利用されます。

・比較的新しい宝石のツァボライトはアフリカのケニア、ツァボ国立公園の近くで地質学者キャンベルブリッジによって採掘されました。
この石も12月の誕生石のタンザナイト同様、ティファニー社のプロモーションによってこの名前がつき、一躍有名となります。

◇タンザナイトとティファニー社についてはこちらをどうぞ→

■ 誕生石 「 ガーネット 」のお手入れ & クリーニング

ガーネットのモース硬度は6.5~7.5程度。

靭性も普通~良好であるため、適切に扱えば問題なくジュエリーとして使用できます。
極端な衝撃や乱雑に扱うことは避けてください。

光や化学薬品に対して安定性がありお手入れも比較的しやすい石です。
ただし損傷の可能性のあるフッ酸は避けてください。

普段のお手入れは柔らかい布で拭く程度で十分です。
汚れが気になる場合は石鹸などとぬるま湯を使って洗い、その後よくすすいだ後に柔らかい布で水気をしっかりとります。

超音波洗浄機は使用することもできますが、ガーネットは稀にフラクチャー充填(見た目のクラリティや外観、安定性を改良するため、ガラス、樹脂、ワックス、オイルなどで充填すること。充填素材は、固形物(ガラス)から液体(油類)まで様々)されていることがあります。
そういったものは超音波洗浄機やスチームクリーナーは使用しないでください。

ガーネットのジュエリーの保管時はほかのジュエリーとは分けて保管するようにしてください。
硬度の異なる石と擦れることで傷をつける可能性があります。

◇ガーネットについてもっと知りたい方はこちらをどうぞ→

【 まとめ 】

Photograph-of-rough-garnet
実際のガーネットの原石の写真

1月 誕生石 ガーネット についてご紹介してきました。

ガーネットというとどうしても赤色のイメージが強いですよね。
この赤は肌をきれいに見せる効果があるといわれているので、とても人気が高い宝石のうちの一つです。

ですが実はとてもカラーバリエーションが豊かで、それぞれに魅力があります。
中には手に入れにくい稀少なものもありますが、一度は実際に手にとって見比べてみたい宝石ですね。

ガーネットってあんまり好きじゃないな…、赤は似合わないからな…と思っている1月生まれの方も、カラーバリエーションを知って一度チャレンジしてみようかなと思って頂けたら嬉しいです。

最後までお読みいただきありがとうございました!