ヴィンテージ アクセサリー について、今回はご紹介していきます。
もくじ
【はじめに】
ヴィンテージ アクセサリー がどんなものかご存じでしょうか?
昨今ちょっとしたブームもあり、アクセサリーに限らずヴィンテージやアンティークといった言葉を耳にすることが増えたような気がします。
ヴィンテージやアンティークがピンとこない方でもブロカントやジャンク、シャビーやレトロといった言葉ならどうでしょう?
DIYをする方だとこういった言葉のほうが馴染みがあるかもしれませんね。
一見すると同じような古びたもの全般を指すようなイメージがありますが、実はそれぞれにちょっとずつ違いがあります。
【アンティーク?ビンテージ?呼び方の違い】
■アンティーク
希少価値のある古美術や古道具のことで100年を経過したもの。
語源はラテン語のアンティクウス。
じつは経年の定義自体はもともとは存在せず、 アメリカが1934年に通称関税法で「100年を経過した手工芸品、工芸品、美術品」と定義したことが通説となりました。
■ヴィンテージ
基本的には作られてから25年~100年未満経過しているもの。
元々はワインにおいてブドウの収穫から醸造を経て瓶詰めをするまでの工程を表す言葉。
(ワインに使われるブドウの収穫年の記載もヴィンテージと呼ばれる)
語源がフランス語の”vendage”そこからさらにさかのぼるとラテン語の葡萄を収穫するという意味からきています。
ワインのように時間をかけて良さが増したものをそのように呼んだことから、
だんだんと家具や洋服、ジュエリーなど様々なものに用いられるようになったそうです。
■ブロカント
ブロカント(brocante)は美しいガラクタという言葉が語源といわれています。
フランスで使われる言葉で年代はヴィンテージと同程度。
アンティークほど経過していないもの。
長年大切に使ってきた生活に密着している道具類に限って使われます。
身の回りのものを長く大事に使うことが根付いているフランスらしい言葉。
■ジャンク
年代としてはヴィンテージと同程度。
しかしヴィンテージの品物でも多少難点が見られるものを指します。
■シャビー
特定の時代は指しません。
シャビー(shabby)というのは英語でみすぼらしい、粗末な、むさくるしい、といった意味を持ち、よくインテリアなどで聞くシャビーシック(shabby chic)となると、古めかしい中にも洗練された雰囲気が感じられる物を指すようです。
シック(chic)自体はフランス語で熟練、技術の意味を持ち、英語圏につたわった際に上品である、洗練されたといった意味に変化しました。
■レトロ
特定の時代は指しません。
懐古的な様子を指したり、どこか懐かしい雰囲気のあるものや事柄を指します。
【ヴィンテージアクセサリーの魅力】
何よりもヴィンテージ品には新品にはない独特の味わいが生まれます。
生産当時はもしかしたら沢山量産されたなかの1つだったかもしれません。
しかし長い年月を経て、あるものは大事にされて傷のないまま綺麗に保管されているかもしれません。
またある物は日々生活を共にし、メンテナンスされながら子供や孫に受け継がれているかもしれません。
さらにまたある物は人から人にわたり傷だらけになりながらも市場に現れるかもしれません。
それぞれが物語を持ち、そのものに刻まれていきます。
それが世界がただ一つの一点ものとしての価値であり、味わいです。
またそれを眺めるだけで、様々な物語に思いをはせることができるのも、ヴィンテージ品の魅力の1つですね。
アクセサリーというのは製造された時代の流行がデザインに少なからず反映されます。
ですのでヴィンテージのアクセサリーなどでその時代のファッションを取り入れると、他の人とは違う、自分のスタイルを作ることができるかもしれません。
【ヴィンテージアクセサリーといえば】
ヴィンテージ アクセサリー 、ジュエリーといえば、いくつも有名なブランドがあります。
惜しまれつつも歴史に幕を下ろしたところもあれば、現在も素晴らしいジュエリーを制作し続けているところもあります。
そんな中でも特に外せないブランドをいくつかご紹介していきますね。
■ミリアムハスケル(MIRIAM HASKELL)(1924年~)
創設者ミリアム ハスケルは1981年に死去しましたがブランドは「MIRIAM HASKELL new york」として現在もエレガントで芸術的なジュエリーを制作しています。
■トリファリ(Crown Tariff)(1910年~1990年代)
1910年にイタリア人のデザイナー グスタフ・トリファリと彼の叔父によって設立された会社で設立当初は、「Trifari and Trifari」という名前でした。
その何年か後、叔父が会社を去り「Trifari」という名前に。
その後1917年にレオ・クラスマン、1925年にはカール・フィッシェルが加わり会社名は「Trifari, Krussman and Fishel」に変わり、ロゴも「KTF」となりました。
この時期のジュエリーは、現在では大変珍しく特に貴重なものとなっています。
また1930年にはカルティエやヴァンクリフのデザインを手掛けていたアルフレッド・フィリップがヘッドデザイナーに就任すると、
よりラグジュアリーでエレガントなデザインのジュエリーを制作し、トリファリの人気は確固たるものとなりました。
そして1940年代には会社名は再び「Trifari」へと戻り、後にCrown Trifariと呼ばれる「T」の上に王冠マークがのったロゴになります。
■コロ(Coro)(1901年~1979年)
1901年にニューヨークで創立されたCohn&Rosenbergerの創設者はエマニュエルコーンとジェラルドローゼンバーグ。
2人の名前から2文字ずつとって「Coro」と名付けられました。
1930年代には従業員3500人以上を抱える会社へと成長し、アメリカのロードアイランド州に工場を構えました。
クオリティを保ちつつも常にファッションの流行を意識し、一般家庭でも購入できる価格帯で販売され、その後カナダ、イギリスにも工場を構えます。
コロ社といえば1931年にカルティエのペアのドレスクリップからインスピレーションを得てデザインされたデュエットブローチ。
デュエットブローチとは2つのブローチを金具でつなげることで1つのブローチにもなるブローチで、1950年代初期ごろまで動物や昆虫や物をモチーフにしたたくさんのデュエットブローチが制作されました。
後にコロクラフトやヴァンドームなど様々なラインを発表しています。
しかしながら1979年に残念ながら倒産してしまいました。
■エイボン(AVON)(1886年~)
元々は香水の会社として創設され、1971年に初めてジュエリーを販売しました。
高品質でリーズなブルなジュエリーとして人気があり、一時はあのティファニーを買収するほどの勢いがありました。
現在もコスチュームジュエリーを制作販売しています。
■モネ(monet)(1927年~)
1927年に Jay Chernowと Michael Chernowによって設立され「Monocraft」という会社が始まりです。
1937年よりにコスチューム・ジュエリーブランド「MONET」としてジュエリーを発表し始めます。
その後1960年代にはジュエリーブランドとして一般的に知られるようになります。
そして1980年代にはイブサンローランのジュエリーデザインも手掛けました。 モネのイヤリングクリップは特徴的で、「つける人が痛くならないように調整できる」というキャッチフレーズで販売されました。
しかしながら2000年にLiz Claiborneに買収され、2012年にはJC Penneyに売却されています。
■ネイピア(Napier)(1875年~1999年)
元々は主に腕時計のパーツなどをを製作する銀製品の会社で、1875年に設立された「Whitney and Rice」という会社が始まりです。
何度かの社名変更を経て1922年に現在の「Napier」となります。
ネイピアは1944年にはアメリカのプライベートカンパニーとしては最大級の工場を構え、1980年代にVictoria&co.に売却されるまでに膨大な数のジュエリーが販売されました。
■サラコヴェントリー(Sara Coventry)
世界で最も古い直接販売(ダイレクト・セリング)を行ったジュエリー会社といわれています。
ブランド名は諸説ありますが、創設者Lyman K.Stuartの孫娘サラの名前にちなんでつけられたと言われています。
主にホームパーティ、ジュエリーパーティを中心に販売され大成功し、
1950年代~1960年代アメリカで大人気のメーカーへと成長しました。
姉妹ブランドとして「Emmons」があり、こちらも人気を博していました。
しかしながら1981年に歴史に幕を下ろしています。
どうですか?知ってる名前はいくつありましたか?
まだまだご紹介したいところは沢山ありますが、ここでご紹介したのはほんの一部…また折に触れてご紹介していきますね。
【ヴィンテージアクセサリーの選び方】
ヴィンテージ アクセサリー は現在でも熱心なコレクターがいます。
コレクターが存在するアイテム、ましてやヴィンテージのジュエリーというと、なんとなく高くて自分自身には縁がないかな…なんて思うかもしれません。
たしかに稀少品となれば高くて手は届かないかもしれません。
しかしそういったもの以外は意外と市場に出回っているんですよ!
現在はインターネットで簡単に調べられて、しかもいくつもオンラインショップが存在します。
憧れのブランドのジュエリーを眺めているだけでもわくわくしますが、
それが手の届かない値段ではなく、実際に自分のコレクションに加えられるかもしれない、そんな風に思えたらテンションも上がりますよね。
そんなとき心躍らせて購入した品がイメージと違ってがっかりした、なんてことが無いように、 簡単ですがチェックポイントを挙げておきたいと思います。
これからどこかでヴィンテージのジュエリーと出会ったときには、頭の片隅からぜひ引っ張り出してチェックしてみてください。
~チェックポイント~
■おおよその年代
詳しくわからなくても問題ありません。
しかしある程度年代がわかっていると、その時々の社会情勢や背景からストーリーを感じられます。ロマンです。
■素材
年代によっては現在は使用されないような稀少な金属や素材が使われている場合もあります。
価値やお手入れ方法を知るためにもしっかり確認しましょう。
またメッキなどの質は時代やブランドによっても違います。
ヴィンテージのもののほうがメッキが厚く作られていることもあります。
■コンディション
あくまでもヴィンテージ品であり、新品ではありませんので完璧なものは少なく、もし完璧であればあるほどお値段も上がってくるでしょう。
完璧とまでいかなくとも、金具等の不具合や石の欠損、メッキ剥がれ等はチェックしましょう。
自分が納得できる欠損やメンテナンスが可能であれば購入を検討してもよいと思います。
オンラインなどで気になる部分があれば、しっかり出品者の方に確認を取って納得した上で購入することをおススメします。
完璧とまでいかなくとも、金具等の不具合や石の欠損、メッキ剥がれ等はチェックしましょう。
自分が納得できる欠損やメンテナンスが可能であれば購入を検討してもよいと思います。
オンラインなどで気になる部分があれば、しっかり出品者の方に確認を取って納得した上で購入することをおススメします。
■サイズ感
私自身、ヴィンテージのパーツを使ってアクセサリーを制作していると、思ったより大きいなと感じることがあります。
華やかな時代の華やかなコスチュームジュエリーなどは特に、大振りのものも多いです。
(もちろん小さく控えめなものもありますが)
せっかく購入しても思ったのと違った、ということでは身に着けることなく眺める日々………それではせっかくのジュエリーも勿体ありません!
ですのでそういったことのないように、しっかりと確認してください。
■メンテナンス
状態や使用している金属、石などによってはご自身で可能なメンテナンスもあります。
メンテナンスの仕方などは今後記事で詳しくご紹介していきたいと思っています。
石の種類や金属の種類によって使用可能な薬品が変わってきます。
またメッキがされているかいないかなども重要なポイントです。
大抵のアクセサリーにできるお手入れとしては、柔らかい布で表面を拭き空気を遮断できる袋(パッチン袋など)に入れて保管するということです。
しかしどれだけ気を付けていても石が外れてしまった、メッキが剥がれてしまった等々…何かしらアクシデントが起こるかもしれません。
そんな時はぜひ修理ができる方に見てもらうようにしてください。
ご自身の判断での修理は、その後修復が不可能になってしまうこともありますので是非慎重に。
■本物?偽物?
ヴィンテージアイテムを入手したい場合はきちんと販売側の情報の確認も忘れずにしてください。
ブランドによって刻印の有無や、制作年代によっても刻印が違ったりもしますので、自分自身でも日ごろから色々と情報を集めてみるのも面白いと思います。
欲しいと思ったアイテムは同じアイテムをインターネット上で調べて、比較してみるのも参考になります。
【まとめ】
いかがでしたか?
まだまだご紹介したいことはありますが、ざっくりとビンテージのアクセサリーについてご紹介してきました。
ヴィンテージのアイテムとは基本的には一期一会。
機会を逃すと同じもの、同じ状態には出会えません。
他人にはただのガラクタだったとしても、あなたの心に何か訴えかけるアイテムとの出会いもあるかもしれません。
長い年月を経てきたヴィンテージのアイテムには、せかせかとした生活の時間の流れとはまた違う、ゆったりとした空気感があります。
それは現代人の心にもきっと一時の安堵感を与えてくれます。
アクセサリーでなくてもそんなアイテムを生活に取り入れられたら、気持ち豊かに生活していけそうな気がしますね。