アクセサリー 、 お手入れ してますか?
アクセサリー お手入れ 方法 の基本は、使用後には必ずめがね拭きのような柔らかい布(あくまでも柔らかく、研磨剤の付いていないもの)で表面を拭いて、密閉できる袋(パッチン袋、ジッパー袋など)にしまうことです。
しかし素材によってお手入れ方法は変わります。
今回は汚れの正体から基本的なお手入れ方法、素材別に気を付けたいことなど細かくご紹介していきます。
もくじ
【 はじめに 】

皆さんはアクセサリー の お手入れ をしてますか?
したことないよって方、意外と多いんじゃないでしょうか。
そもそもアクセサリーのお手入れって必要なの?と思った方もいらっしゃるでしょうか。
昨今はプチプラアクセサリーも流行っていますし、高級ジュエリーじゃないからお手入れなんてせず、汚れてきたら買い替えればいっか!くらいに思ってる方もいるかもしれません。
私はヴィンテージのパーツがとても好きで、そういったパーツを使ってアクセサリーを制作しています。
ヴィンテージのパーツというのは、別の記事でも書かせてもらいましたが、一つ一つが歴史を持ち、物語を持っています。
◇ヴィンテージパーツに関してはこちらをどうぞ→
ですのでそういったパーツを使用しているからには、身に着ける方のお気に入りのアクセサリーとして、正しいお手入れをして長く使ってほしいと考えています。
ここでは アクセサリー の一般的な お手入れ 方法から保管の方法、素材別に気を付けたいことなどご紹介していきます。
ヴィンテージパーツだけではなく他の素材にも触れていきますので、ぜひご自身のアクセサリーを思い浮かべながら、読んでみてくだいね。
そして読み終わったときに、私にもお手入れできるかも!と感じてもらえたら嬉しいな、と思います。
先に少しだけ種明かしをしてしまうと、使う時のちょっとした注意だったり、使った後のちょっとしたお手入れだったり…をするだけで、アクセサリーは綺麗な状態を保てます。
難しいことや難しいアイテムは使わないので、どうぞ構えずに、気楽に読んでみてくださいね。
【 汚れの正体は? 】

パッと見、綺麗に見えても意外と汚れが溜まってしまうのがアクセサリーです。
では一体何が原因でしょうか。
それはずばり、油分と水分なんです!
唐突に油分と水分といわれるとあまりピンとこないかもしれませんね。
まずここでいう油分とは、整髪料、化粧品、皮脂、ボディクリーム類のこと。
そして水分とはシャワーや家事仕事、そして塩分を含んだ汗などなど。
これらが汚れの主な正体です。
身に覚えがありますか?
女性ならば思い当たるフシがきっとあるかと思います。
アクセサリーは基本的には肌に直接触れています。
肌に触れているだけでも皮脂や汗が付着しますし、ピアスやイヤリングは整髪料がついたりします。
またバングルやブレスレット、指輪はハンドクリームやボディクリームがついてしまうこともあります。
アクセサリーをつける際は、お化粧やスタイリングの後に身に着ける方が汚れにくいです。
そしてスポーツなどの汗をかくような場面や入浴時、プールや海などではアクセサリーの着用は衛生面などの理由も含め、あまりおススメできません。
また家事をする際に指輪をつけたままにする方もいらっしゃいますが、家事は水、油、火(熱)、塩分、薬品(洗剤など)などを使用するのでアクセサリーにとっては過酷な環境なのです。
こちらもできるだけアクセサリーを外して行う方が良いかもしれません。
【 これが基本! 普段のお手入れ はこれだけ! 】

さきほどはアクセサリーが汚れる原因をご紹介しました。
では付いてしまった汚れはどうすればいいでしょうか。
実はどんなアイテムでも、どんな素材でも基本的にはこれだけでOK!
使用後は必ずめがね拭きのような柔らかい布(あくまでも柔らかく、研磨剤の付いていないもの)で表面を拭いて、密閉できる袋(パッチン袋、ジッパー袋など)にしまうことです。
(後程詳しくご紹介しますが真珠(パール)のジュエリーなどは密閉袋がNGな場合もあります。しかしあくまでも一般的なアクセサリーはこの方法で問題ありません。)

これは表面に付着した汚れを拭い、空気を遮断するということ。
基本としては汚れが定着しないようにすることが大事です。
原因となる油分、水分がついた状態が続くと、空気の中の成分が素材の酸化を促し、表面がくすんだり黒ずんだり…。
はたまた素材を劣化させてしまったり…。
そんな悲しいことになる前に、アクセサリーを使ったら必ず拭いてからしまう、を是非習慣づけてください!
ここでの注意としては使用する布は必ず!柔らかい布でお願いします。
研磨剤がついているものは、普段からのお手入れには必要ありません。
(というより、研磨剤のついた布はめっきが剥げる原因にもなるので、めっきされたものには使えません。
そのためどんなアクセサリーにも共通して使用できる訳ではないのです…。)
ここで言う柔らかい布は、めがね拭きのクロスやセーム革(鹿のなめし革)などがおススメです。
特にセーム革というのは実際に触ってみるとよくわかりますが、柔らかくてキメがとても細かいです。
陶芸などでも表面を均すのに使ったりするセーム革。
アクセサリーに使用しても、傷をつけることなく細かいほこりや汚れを綺麗にしてくれる優れものなんです。
また女性ならば見せるアクセサリー収納をしている方も多いと思いますが、アクセサリーはできるだけ空気から遮断して保管することが大切です。
一つ一つ個別に保管したうえでジュエリーボックスへ収納すると、アクセサリー同士がぶつかって細かい傷がつくのを防いでくれる上に、ホコリからも守ってくれて衛生的です。
ホコリは雑菌など汚れの原因になるものを含んでいますし、 何よりアクセサリーの細かいパーツの隙間に入ってしまうと厄介ですので気をつけてください。
◇ アクセサリー の素材ごとの収納方法が気になる方はコチラをどうぞ→
どうですか?
基本のお手入れ方法ならば、普段からなんとなくできそうな気がしてきませんか?
めがね拭きクロスや小さな密閉袋は100均でも販売されています。
ちょっと試してみるにはハードルも低めで気軽に始められるので、ぜひぜひチャレンジしてみてください!
【 汚れには素材別にアプローチ! 】

普段からのお手入れよりも前に、すでに汚れているんです…という場合でもまだあきらめないでくださいね!
ここでは頑固な汚れがついてしまったアクセサリー の お手入れ 方法をご紹介していきます。
頑固な汚れの場合、まずは素材をチェック!
素材によって使用できる方法、アイテムが違ってきますのでかなり重要です。
よく使われる素材に分けて対処方法を書いていきますので、綺麗にしたいアクセサリーの素材に合った方法を見つけてください。
金(ゴールド)や白金(プラチナ)

・ 柔らかい布(眼鏡拭きクロスやセーム革など)で拭く。
・液体タイプのジュエリークリーナーを使用する。
・ぬるま湯に台所用洗剤やエマールなどの液体中性洗剤を溶かし、アクセサリーを浸ける。
汚れがひどい場合は柔らかいブラシなどでこすり丁寧に洗う。
よく濯いだのち柔らかい布で丁寧に水分をふき取り、しっかりと乾かす。
14kgf ゴールドフィルド(金を圧着するタイプのメッキ)

14kgf(ゴールドフィルド)は比較的変色しづらいですが、使用状況によっては変色することもあります。
・柔らかい布(眼鏡拭きクロスやセーム革など)で拭く。
(圧着されたゴールドの層が摩耗するので研磨剤のはいったクリームやクロスは使用しない。)
・そもそも水分・油分がよくないため、もし濡れたり汚れたりしたら水気や汚れをすぐにふき取る。
・どうしても取れないくすみなどはぬるま湯に台所用洗剤をすこし垂らし、その中でアクセサリーを洗う。
その後しっかりと濯いだのち、柔らかい布で水分を優しくふき取りしっかりと乾燥させる。
◇ゴールドフィルドについてはコチラをどうぞ→
16kgp(16金メッキ)、ヴェルメイユ(シルバー925に金をメッキしたもの)

・柔らかい布(眼鏡拭きクロスやセーム革など)で拭く。
(メッキの層が摩耗するので研磨剤の入ったクリームやクロスは使用しない。)
・そもそも水分・油分がついたまま放置することがよくないため、もし濡れたり汚れたりしたら水気や汚れをすぐにふき取る。
・どうしても取れないくすみなどはぬるま湯に台所用洗剤をすこし垂らし、その中でアクセサリーを洗う。
その後しっかりと濯いだのち、柔らかい布で水分を優しくふき取りしっかりと乾燥させる。
◇ヴェルメイユについてはコチラをどうぞ→
銀(シルバー)

空気中にあるわずかな硫黄分に反応し黒く変色(これは錆ではなく硫化)しやすいので、保管時は密閉袋をおススメします。
・どうしても取れないくすみなどはぬるま湯に台所用洗剤をすこし垂らし、その中でアクセサリーを洗う。
その後しっかりと濯いだのち、柔らかい布で水分を優しくふき取りしっかり乾燥させる。
・台所用洗剤に重曹を少し混ぜペーストを作り、それでアクセサリー丁寧に擦り洗いをする。
その後しっかりと濯ぎ、水気が残らないよう柔らかい布で水分を優しくふき取りしっかり乾燥させる。
・市販のシルバーポリッシュクロスを使い表面を磨く。
・市販の液体シルバーポリッシュを使って洗浄する。
・熱湯にアルミホイル、少量の重曹を入れた物にアクセサリーを浸ける。
暫くしたらしっかりと水で濯ぎ、柔らかい布で水分を優しくふき取りしっかり乾燥させる。

※いぶし加工されているもの、アンティーク加工されているものはクロスを使用してください。
そういった加工のされているアクセサリーを液体に浸ける方法で洗浄するといぶし加工まで取れてしまいます。
※ロジウムコーティングなどで変色をしないようにしてある場合、研磨剤の付いたクロスで磨かないでください。
コーティングに影響がでます。
真鍮(ブラス)

真鍮は使い込んでいくうちに経年経過の変化が起こります。
しかしこの変化で重厚感のある色味となりアンティークの風合いが感じられるようになっていきます。
経年変化の魅力を楽しむ素材の1つでもありますので、そのまま「育てる」感覚で使っていただくのも良いと思います。
・日常的なお手入れの基本は研磨剤の付いていない柔らかい布で拭く。
・汚れが気になる場合は市販の研磨剤のついたクロスや研磨剤を使い表面を磨く。
・真鍮だけのアクセサリーなら、重曹と水を2:1の分量で混ぜ合わせペーストを作り優しくアクセサリーを磨く。
その後水で濯ぎ、柔らかい布で水分を優しくふき取りしっかり乾燥させる。
◇真鍮だけのアクセサリーのお手入れ方法の詳細はコチラをご覧ください→
(※石などは水に弱いものもありますので、真鍮以外の素材も使用しているアクセサリーの場合はご注意ください。)
天然石

・普段のお手入れ方法としては柔らかい布で表面の汚れを拭く。
・石によっては水洗いができるものもありますが、絶対に水がNGな石も。
・超音波洗浄機も同様。
細かいクラックなどから石が欠けたりすることもあるので、使用可能かどうか調べてから使う事。
(代表的なものとしては真珠やターコイズ、エメラルド、オパール、ムーンストーン、マラカイトなど…は絶対NG。)
※染色やエンハンスメントなどの有無によっても、安全なお手入れ方法は変わるので注意が必要。
〇=比較的安全 △=避けた方が安全、もしくはエンハンスメント等にもよるが避けた方が良い ×=避けるべき
石の名前 | 水 | 汗や皮脂 | 化粧品やヘアスプレー | 温泉 | 紫外線 | 熱 | 衝撃 | 超音波洗浄機 |
アクアマリン | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | × | △ |
アメシスト(アメジスト) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | × | × | 〇 |
エメラルド | △ | △ | △ | △ | 〇 | × | × | × |
オパール | × | △ | △ | × | 〇 | × | × | × |
ガーネット | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | × | △ |
琥珀(アンバー) | △ | △ | △ | × | 〇 | × | × | × |
サファイア | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | × | 〇 |
珊瑚(コーラル) | △ | △ | × | × | 〇 | × | × | × |
シトリン | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | × | × | △ |
タンザナイト | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | × | × |
ダイヤモンド(ダイアモンド) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | △ | × | △ |
ターコイズ(トルコ石) | × | △ | △ | × | × | × | × | × |
トパーズ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | × | × |
トルマリン | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | × | × |
翡翠(ひすい) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | × | △ | × |
ペリドット | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | △ | × | × | × |
マラカイト | × | × | × | × | △ | × | × | × |
ムーンストーン | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | × | × |
ラピスラズリ | △ | △ | △ | × | △ | × | × | × |
ルビー | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | × | 〇 |
真珠(パール)

・真珠の主成分は炭酸カルシウムなので、酸や熱、水に特に弱い。
表面は柔らかく傷が付きやすいデリケートな素材なので使用後は必ず汗や汚れ、皮脂などを落としてから保管する ことが大切。
・洗剤や薬品とは相性が悪いので、研磨剤の付いていない柔らかい布で拭くお手入れ方法が一般的。
汚れがひどい場合はぬるま湯でしっかりと固く絞った柔らかい布で汚れ部分を拭き、その後必ず乾いた柔らかい布で乾拭きをする。
・真珠と真珠の間、金具との間は汚れがたまりやすいので無理のない範囲で優しく拭く。
◇真珠についてはコチラをどうぞ→
コットンパール

・コットンパールは綿を圧縮して作られた球体にパール加工を施した模造真珠。
使用後は必ず汗や汚れ、皮脂などを落としてから保管すること。
・洗剤や薬品とは相性が悪いので、研磨剤の付いていない柔らかい布で拭くお手入れ方法が一般的。
汚れがひどい場合はしっかりと固く絞った柔らかい布で汚れ部分を拭き、その後柔らかい布で乾拭きする。
・真珠と真珠の間、金具との間は汚れがたまりやすいので無理のない範囲で優しく拭く。
・表面の加工が取れてしまったり変形の可能性があるので、あまり力を入れずにお手入れをする。
【 まとめ 】

いかがでしたか?
今回は 「アクセサリー 、お手入れしてますか?」ということで、代表的な素材のお手入れ方法をご紹介してきました。
基本的には普段からの保管方法とお手入れが重要ですが、最近は身に着けずに仕舞っていたアクセサリーもまたお手入れして使ってみませんか?
お手頃なプチプラアクセサリーが市場を賑わせている今、もちろん高級ジュエリーや高いお値段のアクセサリーにはそのお値段にそれなりの理由があります。
だからといって高級だから良い!安いから悪いとは私は思いません。
その人本人が、何かしらの理由でそのアクセサリーを選び自身の身に着けるのですから、高くても安くても値段ではない価値がそこにはあります。
そうやってご自身が選んできたアクセサリー。
大切に長く使っていきたいですよね。
少しだけ時間と手間をかけてあげると、その分愛着もわきます。
私は無精だから…という方は、もういっそのこと毎回でなくてもいいです。
気づいた時だけでもぜひお手入れをしてみてください。
「お手入れ」という言葉は昨今よく聞く「丁寧な暮らし」を支える一つのキーワードです。
大量生産、大量消費の流れに乗るのではなく、物に敬意を払いお手入れをしながら長く愛用する。
心を込めて作られたものを、使い手も心を込めて使い、お手入れすることを楽しむ。
なんとも目まぐるしい世の中ですが、時には立ち止まってこういった楽しみ方をするのも心が休まっておススメです。
是非お試しくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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