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ボンディック と アクセサリー 制作 についてご紹介していきます
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ボンディック と アクセサリー 制作 についてご紹介していきます。

【 ボンディック って?】

ボンディックのパッケージ画像

ボンディック って何だか知っていますか?

一般的な接着剤は、いざ使おう!という時に中身が固まってしまっていたり、指についてしまったり…
誰しもそんな経験があるのではないでしょうか。

ボンディック は溶剤を使用しない液状の接着剤。

付属のUV LEDライトを当てることで硬化する液状プラスチックです。

なのでライトを当てて硬化させるまでは液体のまま固まりません。

不要な場所に間違ってついてしまっても、接着剤のように焦ったりする必要がないのです。

また接着剤は通常、壊れたパーツ同士をピッタリと合わせて接着しますよね。

しかしボンディックは欠損してしまった部分を復元したり成形したりということも可能なのです。

極端な話、例え欠けた部分をなくしてしまってもその欠損部分を作り修復ができる、それって接着剤ではできないですよね。

そのため、接着剤とは似て非なるもの、といった立ち位置なのです。

使用方法も基本的には4ステップ。

  • 接着箇所の汚れや油分を落とす(必要ならばやすりなどで接着面に凹凸をつける)
  • ボンディックを塗布
  • 付属のUV LEDライトを使い硬化させる(4秒程度)
  • 必要ならば成形する

たったこれだけなんです。

とってもお手軽。

さらに ボンディック はレジンのように色付けも可能です。

その際は硬化前の液状のボンディックに、楊枝の先程度のアクリルパウダーを混ぜて着色するとのこと。

これだけお手軽だと、どういったところで使用できるか、強度はどうなのか、デメリットはないのか…などなど疑問と興味が湧いてきませんか?

そして ボンディック を販売しているショップでは「 アクセサリー の修理にも」といった気になる一文を見かけることがあります。

ハンドメイドをしている方なら、きっとどう使えるのか気になるのではないでしょうか。

そのあたりも含めて、ひとつずつ解消していきましょう。

◇エポキシ樹脂をつかったアクセサリー制作に関してはコチラをどうぞ→

【 使い方 】

ボンディックを実際に使用している様子の画像

corbata pajaritaでは制作に刺繍針でビーズを装飾する方法をとることがあります。

もちろんワイヤーワークでビーズとパーツをつなげることもありますが、刺繍糸を使う方がワイヤーよりも目立たないこともあり、アイテムによってはこの方法で制作をしています。

そんな時に影の立役者となってくれているのがボンディック。

シャワーパーツの裏側にシャワーパーツのサイズにカットしたフェルトを当て、そこを始点に刺繍針でビーズを装飾していきます。

その際に糸の結び目が解けないように、縫いはじめの玉結びと縫い終わりの玉結びにボンディックを付けて硬化させています。

こうすることで結び目が解けてしまうことのないように強化しています。

元々は瞬間接着剤を結び目に使用していましたが、ボンディックを使用してみたところ細かい部分に使うのにとても使い勝手がよく、間違って他の部分についてしまってもリペアしやすい、またライトを当てればほぼ待ち時間なく作業が続けられるといった点が魅力だと思います。

基本的にはこういった補助的で地味な使用方法ではありますが、制作には欠かせないアイテムの1つです。

またcorbata pajaritaでは接着剤にできる限り頼らない制作するよう心がけています。

現在ハンドメイドの世界ではパーツ同士を接着剤で接着する方法はよく目にします。

しかし金具や石、パーツ同士を接着剤でつけたりするのは、当たり前ですがやはり爪留めをしたり芯にパールを接着するのとは違うので強度や仕上がりの面で差があります。

しかしアイテムによってはどうしても接着剤を使用しなければならない場面も出てきます。

そんな時は私は二種混合の接着剤を使用し、強度に気を配って制作をします。

接着剤をどうしても使用しなければならないアイテムは、corbata pajaritaの中ではカフスやタイタック、タイバーなどです。

二種混合の接着剤はジュエリー制作の場で、主にパールを芯に接着するのに使用されている接着剤。

一般的なホームセンターなどでも売られていますがA液とB液に分かれており、接着する際にはこの2液をよく混ぜて接着面に塗り、硬化するまで放置します。

硬化時間は接着剤によって様々です。

ではなぜタイタックやタイバー、カフスにはボンディックを使用しないのか。

それは残念ながら接着できないから、なんです。

どういうことか、詳しくご紹介していきましょう。

ボンディックは先ほどもご紹介しましたが、付属のUV LEDライトを使い硬化させます。

そのためLEDの光が届かないところで2つのものを接着するには、2つの材質のうち1つは半透明である必要があります。

半透明であればLEDの光が届き、しっかりと硬化します。

カフスなどは接着面が見えなくなる作りというのもあり、不透明な金属と不透明なクルミボタンのパーツという組み合わせ。

これでは接着したい部分にLEDの光が届かないのです。

また外側に接着が見えてしまうわけにはいかないアイテムですので、はみ出して使用することは憚られ、結果、 ボンディック は使用できませんでした。

このように アクセサリー のパーツ同士など半透明でない物同士を接着するには少し不向きです。

(本来金属同士であればロウ付けなどして接着してしかるべきなのはわかっています。

しかしロウ付けをすることのできる環境を整えたりすることは難しい面もあるので、ここではあえてボンディックを使用する場合に関して考察しています。)

もちろんレジンで接着をする要領でパーツを覆うようにボンディックを塗布し、ライトを当てれば接着は可能ですが強度的な面と見た目が不安です。

そのままではボンディックが全面的に見えている状態なのできちんとした処理が必要ですね。

また表面が滑らかなもの同士をボンディックで接着するような場合、ボンディックがシールをはがすようにペロっと剥がれてしまったりします。

そこで ボンディック を アクセサリー などで使用する際は接着面を少しやすりなどで粗くすることが必要になってきます。

ボンディック自体、接着するという特性はありますが粘性で接着するわけではありません。

金属表面に細やかな傷をつけることでボンディックの液が入り込む部分を多くし、接着面の強度を上げる必要があります。

どうしても光の透過しない素材同士を接着したい場合は、

①二種混合の接着剤で接着
(この際パールの接着のように芯(凸)と穴(凹)が無いような物同士であれば、やすりなどで接着面を粗くし
油分など汚れを拭きっとってから接着をする)  

②接着剤硬化後パーツの段差をボンディックで強化(必要な強度と思われるまで何層か作成)(塗る→硬化を繰り返し、層毎に強化)

③ボンディックは硬化後は切断、研磨、ニス、塗料を塗ることが可能なので必要な仕上げをする

こういった方法が使えないだろうかと考え実験をしてみました。

…が!結果は残念ながら惨敗…。

接着面をやすりで削りパーツと接着剤で接着後、ボンディックで強化してみましたがやはり強度の面では難しいようで、力を加えるとパーツ同士が外れてしまいました。

二度ほど試したところで私の心も折れたので、その実験は終了しています。

どなたか強度的に問題なく接着できた方いらっしゃいましたら是非お教えください!

では、なぜ販売しているショップの使用例にアクセサリーの修理といった表記があったのでしょうか。

一瞬、JARO案件かしら…と頭をよぎりましたが…おそらくこういうことだと思います。

石枠に爪留めをされている石が外れてしまった、ということであれば修理に使用できるのです。

基本石枠というのは、光を透過する透明感のある石は石枠の裏側を抜いて光が通るように作ります。

反対に光を透過しないタイプの石は裏側は抜かれていません。(抜かれていても小さめ)これは石をより美しく見せる為。

(中には不透明の石でも地金代を安くあげるために抜いて作っているようなものもありますが…)

こういった裏が抜いてある石枠であれば、外れてしまった石をもう一度はめて裏からボンディックで固定するといった修理(荒療治)も可能だと思います。

【 強度 】

強度のイメージ画像

そうはいっても、実際どの程度の強度なのか気になりますよね。

私自身、ボンディックを購入する際にかなり検索をしました。

その際にとてもわかりやすい記事を書いてくださっていた方がいますので、ぜひご紹介させてください。

アロンアルファ VS レジン VS ボンディック ということでダンベルで強度を比べてます。

◇サイトはこちら →

【 メリットとデメリット 】

メリット・デメリットについて考えるイメージ画像

ボンディック メリット

  • 硬化した部分はプラスチックなので皮膚に触れてもアレルギーが起こりづらい
  • 硬化するまでの時間が短い
  • 手軽に使える
  • 耐水性・耐熱性がある

◇アレルギーに関してはこちらをご覧ください→

ボンディック デメリット

  • 表面が滑らかだと剥がれてとれやすい
  • 硬化後は基本的には紫外線の耐性があるものの、場合によっては変色(黄色みがかる)の可能性がある
  • 独自の波長のUV LED ライトでのみ硬化する(LEDの耐用年数は約8時間点灯で、1回の使用時間は4秒程度とされています。 が、電池がきれてしまった場合は電池のみの交換ではなく、ライト全体を買い替えなければならない。)

【 まとめ 】

ボンディック と アクセサリー 制作のまとめ

いかがだったでしょうか?

ボンディックがどういうものか、なんとなくでも伝わったら嬉しいです。

私が初めて購入したのは今から4年ほど前でした。

その時はまだまだ情報も販売元も少なく、どんなことができるか手探り状態。

ケーブルの破損個所の修理や釣り竿やリール、ルアーの欠損修理、プラモデル作りなどに使用している方がほとんど(そして男性率高い!)、といった感じでした。

ハンドメイドの制作だけに使う、というよりは生活のちょっとした不具合を改善するといったことに向いているようですね。

とは言えアイデア次第でまだまだ使用範囲は広がっていきそうな可能性を秘めたボンディック。

興味がある方は、一度ぜひお試しくださいね。

◇ボンディックはこちら→