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ヴィンテージボタン と エポキシ樹脂 をつかったピアス

ヴィンテージ ボタン と エポキシ樹脂 を使った アクセサリー についてご紹介していきます。

【 はじめに 】

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ハンドメイド素材としても人気の ヴィンテージボタン 。

それだけでとても可愛いので、趣味で集めている方も多いようです。

ネットでは ヴィンテージボタン に ピアス や イヤリング のパーツをつけて アクセサリー にする記事をよく見かけます。

基本的にはボタンの裏に接着剤などを使用してアクセサリーパーツをつけるといった加工。

ヴィンテージ ボタン は現代のボタンとは違い、一つ一つに個性があり、デザインが凝っているものが多いです。

そういったボタンを眺めていたら、確かに自分だけのアクセサリーとして身に着けたくなりますよね。

私も先日、普段パーツを購入しているお店でとても素敵なヴィンテージ ボタンと出会い、どう使うか考えるよりも先に購入していました。

そのボタンをアクセサリーにする為、数ヶ月…。様々な方法を検討しました。

ヴィンテージ のアイテムなので次に同じものは入手できるかどうかわかりません。

それになにより様々な物語を経て現代に残ってきた ヴィンテージ ボタン 。
稀少さと共にこれから先大切に使っていくためにはどんな方法が良いか…。

今回はその制作過程をご紹介していきたいと思います。

◇どんな販売サイトを利用したらいいか迷ってる方はこちらもどうぞ→

【 どんな方法があるか 】

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ヴィンテージ ボタン を アクセサリー にするにはどんな方法があるでしょうか。
さきほども書きましたが、一番手軽な方法はこちら。

・パーツを接着剤でつける

・ボタン用に作られた専用のパーツを使用する

ボタンの素材やメッキの有無などはそんなに気にする必要がありませんので、
このあたりが一番手軽にアクセサリーとして楽しめる方法でしょうか。

◇ボタンの形状によってはこんなアイテムも登場しています。


また金属のボタンであれば、もっときちんと加工するならばこの2つ。

・はんだ付け

・ロウ付け

はんだ付け、ロウ付けに関しては環境や道具がそろっていることが大前提です。
また ヴィンテージ ボタン の素材やメッキの有無の確認が重要です。

はんだは主に灰色やシルバー系。

(いろんな方のサイトなどを調べていくと以前はゴールドカラーのものもあったようですが、私の検索では見つけることができませんでした。)

通常のはんだで加工をした場合、ゴールド系のボタンだとはんだと色が合わないので、後処理としてメッキ等何かしら手を加える必要がありそうです。

またシルバー系のボタンで、はんだと色がうまく合ったとしてもアレルギーの観点から見ると、できれば今回は避けたいと考えました。

ロウ付けに関してもボタンの金属素材がわかっていないと、ロウとの相性や火を加える温度が難しい部分もあります。

さらに、ボタン自体にメッキがかかっていれば火や熱を加えることができない場合も考えられます。

そしてボタンが金属でなく樹脂などだった場合はもちろん火や熱を加える加工方法は使用できません。

【 私の選んだ方法 】

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こちらが私の選んだ ヴィンテージボタン です。

素材はメタル(シルバー系)で1970年代のもの。
繊細なスズランの透かしがとても可愛らしく、サイズ違いで購入しました。

もとはおそらくクルミボタンのような形状だったと思われます。

購入時には既にボタンの足の部分はなく、足の部分を外した後簡単にやすりをかけた跡が残っていました。

やすり跡にははんだらしき金属も残っており、最初は恐らくはんだでつけられていたのかと思います。

ではこの後どうするか…。

恐らくメッキはかかっていません。

ですが金属はメタルということで、メタルということは特定されていないということ。

金属の種類が正確にわからない中、火や熱を加えるにはリスクがあります。

悩みに悩んで行き着いたのは、 エポキシ樹脂 です。

エポキシ樹脂 というとちょっと聞きなれないかもしれません。

エポキシ樹脂 は分子内にエポキシ基を有する化合物の総称で、1930年代にスイスで歯科材料用として開発されたといいます。

こう書くと、「!」と思う方、いらっしゃるのではないでしょうか。
そうです。

最近よく見かけるレジン(UV(1液)レジンではなく、2液混合のエポキシレジン)は、このエポキシ樹脂と呼ばれるものの仲間です。

エポキシ樹脂は主剤と硬化剤を2:1の割合で混ぜると自然に硬化します。

1液レジンのように紫外線照射をして硬化させる必要が無く、着色も可能です。

使用目的に応じて硬化剤との組み合わせを変えることで接着性や耐熱性など、ざまざまな性質を持たせることができるのです。

工業的には硬化速度の調整、優れた耐久性、水中での硬化など、多岐にわたり有用性が認識されています。

そのため接着剤、塗料のみならず、電子部品や複合素材、土木建築などなど…幅広い分野で使用されているようです。

◇以前にはこんなアイテムもご紹介しています。ボンディックの記事はこちらから→

【 実際に制作してみて 】

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ヴィンテージ ボタン に今回使用してみた エポキシ樹脂 はこちらのカラーエポ。

樹脂であればある程度の厚みを持たせたかったので、硬化剤はタイプ2というものを使用しました。

(カラーエポには硬化剤が3種類あり、仕上がり厚み、硬化時間に差があります。)

また透明色は時間経過によりやや退色する可能性もあるとのことなので、不透明 ホワイトを選びました。

◇エポキシ樹脂の着色に興味がある方はこちらもどうぞ→

エポキシというとなんとなく臭いがきつそうなイメージでしたが、このカラーエポに関して強い臭いはありませんでした。

(念の為こういった薬剤の使用時には換気、マスク、ビニール手袋の着用などをおススメします。)

使用前に色々と調べてみたところ、様々なサイトが口をそろえてこう言っていました。

2液混合のものは配分をしくじると硬化不良を起こすので注意するようにと。

ですがカラーエポに関しては容器から1滴ずつ落ちる仕組みになっていたので、小さいものの制作に使用するにはとても親切な設計でした。

一緒に購入したカラーエポ用のパレットも使い勝手が良かったです。

何滴いれると満杯になるからそれ以下にしてください、との記載があり、
主剤と硬化剤に封入されていた説明書には主剤を6滴いれたら硬化剤は3滴が目安です、といったように、それぞれに親切な説明書がついているのです。

初めて使用するものだったので不安な気持ちもありましたが、迷うことなく調合し、使用することができました。

主な手順はこちら→

①主剤→硬化剤の順番で割合を守って混ぜる

②よく攪拌する(しっかり混ざっていないと硬化不良がおこったり、表面がべたついたりするそうです。)

③不必要な部分につけないように注意しながら塗る

④硬化するまで放置する(硬化剤 タイプ2は完全硬化まで24時間程度)

パレットについてきた攪拌用のヘラは、少し太めだったので爪楊枝で代用しました。

またパレットは薬剤が残っていればティッシュでふき取り綺麗にすると、繰り返し使用できるそうです。

私は一度塗って硬化させた後もう少し厚みが欲しいと思ったので、完全硬化後にもう一度同じ手順で重ね塗りをしました。

そうして出来上がったのがこちら。

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一緒に制作したカメオのカボッションには エポキシ樹脂 で14kgf(ゴールドフィルド)のピアス芯をつけてみました。

元々裏側はU字に緩くカーブし窪んでいる形状でしたが、エポキシ樹脂のおかげでそのカーブも平らにできましたし、何よりツヤがとても綺麗な仕上がりです。

これらは表面張力も手伝ったのか、とても滑らかな表面ですのでこのまま他の部分を仕上げ磨きをして完成とします。

ですがイヤリングパーツをつけたものは、イヤリングのパーツとの相性があまり良くなかったのかもしれません。

少々不格好な印象になってしまいました。

そのためこちらは耐水ペーパーを使い、表面を磨いてみたいと思います。

◇ハンドメイドの撮影について悩んでいる方はこちらもぜひ→

【 まとめ 】

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特殊な液体を使うという点で、使用前にはハードルが高く感じていた エポキシ樹脂 。

しかし実際に使用してみると思った以上に手軽で、アクセサリーのように使用範囲が少量であれば準備や後片付けも難しいことはありませんでした。

想像以上にツヤが綺麗である点、金具を埋め込んで固めているのではずれる心配がない点、今まで挑戦しなかったことが悔やまれます。

硬化させただけでもきれいなツヤですが、やすりなどで成形し表面を整え、仕上げ用のコンパウンドなどで磨くと更に仕上がりが良くなります。

今まで気に入った素材パーツがあってもカボションで定型サイズ(一般的に販売・流通のある枠のサイズ)ではないものだと泣く泣くあきらめたこともありましたが、今後は制作の選択肢の1つにこの エポキシ樹脂 を加えることで、制作の幅も広がるかもしれません。

もちろんヴィンテージ ボタン と エポキシ樹脂をつかったアイテムも今後考えていければと思います。

もし試してみたいと考えている方は、少量で試しやすいこちらをぜひ一度見てみてくださいね。

◇今回 ヴィンテージボタン に使用した エポキシ樹脂 はこちら→

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