セカンドピアス はピアッシング後のファーストピアスの次につけるピアスの事。
これはピアスホールを安定させるために、基本的には外さず一定期間つけ続けるピアスです。
この セカンドピアス 選びを慎重にしないと 金属アレルギー になるリスクが上がることも…。
ここでは【 金属アレルギー に要注意! セカンドピアス の重要性 】ということで、セカンドピアスをつける期間、選び方や注意点などご紹介していきます。
【 はじめに 】

セカンドピアスという言葉、聞いたことがありますか?
ファーストピアスは聞いたことがあるけど、セカンドピアスなんてあるの?と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。
これはピアッシングをした際につけたファーストピアスの次につけるピアスのこと。
ファーストピアスはピアスホールがある程度安定するまでの間(3ヶ月前後)着用します。
◇ファーストピアスについてはコチラをどうぞ→
この後ピアスホールを安定したホールにするために着用するのが、いわゆるセカンドピアスです。
ピアスユーザーの方の中には、セカンドピアスという認識でつけていなかった方も多いかもしれません。
安定していないピアスホールはまだ薄皮一枚で保たれているようなもの。
皮ができたから、痛みがないから、としてもとてもデリケートな状態です。
そこにもうホールが完成したと思い、色々なピアスを通しお洒落を楽しむのは少々危険が伴います。
どういった心配があるか、注意すべき点はなど、ファーストピアスほど詳しく解説されないセカンドピアス。
今回はその軽視されがちなセカンドピアスの重要性や期間、注意点などにフォーカスしていきます。
【 セカンドピアス が必要な理由 】

セカンドピアスはする必要があるの?
個人の選択なので一概には言えませんが、した方が長い目でみると良いと思います。
実はピアスホールの内部の皮膚までしっかりと安定し、塞がらないような状態になるまで必要な期間は、およそ約1年ほどと言われています。
ピアスホールは言ってみれば傷口のようなもの。
ですので、その修復などには個人の体質差があります。
心配のない状態の安定したピアスホールの完成までは、思った以上に時間がかかるのです。
ピアッシング経験者の中には、もっと早く完成したし、なんの問題も起きなかった、という方もいらっしゃると思います。
期間を待たずにホールが完成したと思う方も多いと思います。
しかしそれはある意味、運が良かった、と言えるんです。
基本的にセカンドピアスも、ファーストピアス同様に外すことなくつけっぱなしにする必要があります。
なぜならこの時期のピアスホールはピアスを外しているとすぐに塞がってしまうから。
状態にもよりますがわずか数時間で狭まり、もう一度ピアスを通すのに痛みを伴うと言ったことも…。
これを聞いただけでもどれだけ安定していない状態か、おわかりいただけるのではないでしょうか。
痛みを伴う = ホール内に負担がかかるということですよね。
薄皮一枚の状態はちょっとしたことで傷ができてしまい、耳たぶの肌が荒れたり、痒みが起こったり、最悪化膿してしまうこともあり得ます。
絶対にセカンドピアスにつけ替えなければならないとは書きませんが、こんな場合は必ずセカンドピアスへの付け替えを検討しましょう。
①ファーストピアスの素材が合わない、もしくは肌に優しい素材ではない

金属アレルギーの出やすい素材のファーストピアスを使用している場合、必ずセカンドピアスで肌に優しい素材に付け替えましょう。
ピアスホールが不安定な状態は金属アレルギーの発症リスクがとても高い状態。
汗や体液などと金属が反応することで金属がイオン化し、体内でアレルギー反応が起こってしまうのが金属アレルギー。
現在アレルギーでなくとも、リスクが高まるので必ず付け替えをしましょう。
アレルギーが出やすい素材 | アレルギーが出にくい素材 |
ニッケル ( Ni ) | 金( Au ) |
コバルト( Co ) | 銀( Ag ) |
水銀( Hg ) | 白金( Pt ) |
クロム( Cr ) | チタン( Ti ) |
スズ( Sn ) | ステンレス (鉄を主成分とし、クロム、ニッケルを含む合金) |
銅( Cu ) | ※上記の素材でも 割金として別金属が含まれる場合、 アレルギーのリスクがありますので ご注意ください。(下記URL参照↓) |
◇アクセサリーやジュエリーとして使用される金属は割金にも注意が必要です→
またメッキのかかっている素材や、トップとポスト部分の素材が違うものなどもあります。
極端な話、ポスト部分がアレルギー対応素材でもトップが違う素材であるといったピアスはとても多いです。
メッキも気をつけないと、メッキがはがれて地金に使用されている素材が出てきたときにアレルギーを起こすなんていうパターンもあります。
さらに金属アレルギーの心配のない樹脂ピアスも、使用に伴う摩耗で細かい傷ができ細菌が繁殖するという心配もあります。
ピアスが皮膚に埋まってしまうということもあるようなので、付け替えることをおススメします。
②安定したピアスホールを作りたい

基本的にはずっとファーストピアスをつけ続けていれば、ピアスホールは完成します。
ですがファーストピアスを外してすぐに大き目のデザインや、ぶら下がるデザインのピアスをするとピアスホールに負担がかかることもあります。
そのため最初はトップの大きくないスタッドピアスをセカンドピアスとして着用し様子を見るという方もいらっしゃいます。
またゲージ数に注意しておかないと着けたいピアスを見つけたときに穴が小さくてピアスがキツい!なんてこともありますのでご注意を。
【 ファッションピアスとの違いは? 】

ファーストピアスとセカンドピアスは、ファッションピアスとどう違うの?
ファーストピアスはピアスホールに負担をかけずにホールを作るために必要なピアスです。
基本的にはピアッシングした方は、初期のピアスホールの安定のためにまずはこのピアスをつけて過ごします。
引っ搔けたりしにくいよう、またケアがしやすいよう比較的シンプルなデザインであることが多いです。
この後、個人差はありますが3ヶ月前後経ちピアスホールが落ち着いてきたら、セカンドピアスの登場です。
ファーストピアスをこのまま使用しても問題はありませんが、樹脂などでできたクリアな透明ピアスなどを使用している場合は変えた方が良いでしょう。
(樹脂のファーストピアスは基本的には使い捨て目的で作られています。
樹脂は使用に伴い摩耗し細かい傷ができます。
その傷に細菌が繁殖することから化膿のリスクも大きい素材なのです。
ファーストピアスを選ぶ際にこの素材は避けた方が良いのですが、どうしても透明なものを…ということで選ぶ方が多いのもこの樹脂ピアス。
もしファーストピアスを樹脂で乗り切った方は、セカンドピアスに変える方が安全です。)
セカンドピアスはファーストピアスよりも選ぶ自由度が上がります。
なぜならファッションピアスとセカンドピアスに大きな違いはなく、基本的にはファーストピアスの次に使うものを指すから。
しかしセカンドピアスも何ヶ月かの間つけ続けることを前提に選び、完全にピアスホールを完成させる必要があります。
ピアスホール完成までは、セカンドピアスを何度も何度も付け替えることは控えた方が良いのです。
そこでセカンドピアスを選ぶ際に気をつける点は大きく分けてこの3つ。
①素材
②ポスト部分の長さと太さ
③ピアスのヘッド部分の大きさ
これについてはこの後詳しくご紹介していきますが、最低限このポイントをクリアできているピアスであればご自身の好みで選んで問題ありません。
【 どんな セカンドピアス を選んだらいい? 】

ではセカンドピアスを選ぶ基準は?
ではどんなセカンドピアスを選んだらいいでしょうか。
さきほど大事と書いたポイントを、細かく見ていきます。
①素材
先ほども書きましたが、とにかくこの時期の素材がとても大切なんです。
調子の悪いピアスホールにピアスを着け続けることで、金属アレルギーを発症するリスクが高まるという調査結果もあります。
そのためできるだけ金属アレルギーになりにくい素材を選ぶことが重要です。
アレルギーを起こしにくい素材としてはプラチナやゴールド、チタンなどがおススメです。
プラチナやゴールドはお値段的にも少し値が張りますので、落としてしまう可能性などを考えると最初はチタンなどで選ぶといいかもしれません。
チタンはとても軽い地金です。
そういった点からも重い地金のピアスより、未完成のピアスホールへの負担が少ないです。
逆に避けた方が良い素材はアレルギーが出やすいものと樹脂のピアス。
またメッキ素材も使用している間に剥がれて地金が出てきてしまう可能性もありますので避けた方が良いでしょう。
②ポスト部分の長さと太さ

ピアスのポスト軸の長さと太さはご自身の耳たぶの厚みに合うものを選びましょう。
一般的に市販されているピアスは約0.6ミリ程度が基本ですが、ご自身の耳たぶの厚さプラス2ミリ程度のポスト軸の長さが理想です。
また太さはファーストピアスと同程度のものを選びましょう。
あまりに細いものをしてしまうと、未完成のピアスホールはそれに合わせて狭まります。
後々の事を考えると、ピアスポストが小さくなりすぎると選べるピアスも減ってしまいます。
またファーストピアスよりも太いゲージ数のものは、未完成のピアスホールには負担がかかります。
傷を作る原因にもなりますので、絶対につけないでください。
③ピアスのヘッド部分の大きさ
ピアスのヘッド部分があまり小さいものは避けましょう。
引っかかりにくそうとは言え、ピアスが皮膚に埋まってしまう可能性もあります。
最悪の場合は病院で取り出すことにもなりかねませんので、小さすぎるものはピアスホール完成後にお試しくださいね。
【 他にも注意点は?】

他にも気をつけたい点は…
・形状
形状はスタッドタイプのものを選ぶと安心です。
スタッドタイプのピアスは、ポスト軸がまっすぐについていてキャッチで固定する形状のもの。
ユラユラと耳元で揺れるタイプやフープのようなピアスはとてもかわいいですよね。
しかしこういった形状のものを未完成のピアスホールでつけると、ピアスホールが縦長に出来上がってしまったりします。
さらに引っ掛ける可能性もあります。
ピアスが動くことでピアスホールにかかる負担は意外と大きいのでこの時期はまだ様子を見た方が安心です。
・水に弱い素材は避ける
セカンドピアスを着けている間は基本的には入浴中も着けたままです。
そのため水に弱い素材は不向きです。
天然石は水に弱いものが多いので、せっかく綺麗な石を購入しても石を駄目にしてしまう可能性があります。
気に入ったものがあれば、ホール完成後の楽しみにとっておきましょう。
【 セカンドピアスに替えるときは… 】

セカンドピアスに取り替えるときの注意点は…?
①できるだけつけっぱなしにする(何度も付け替えない)
ピアスホールが落ち着いてくると色々なピアスにチャレンジしたくなりますよね。
ですが、きちんとピアスホールが完成するまでは、同じものをつけ続けることが一番の近道です。
何度も違うデザインに付け替えることは避けましょう。
②着脱するときは丁寧に!
セカンドピアスの時はまだ、ピアスホールが完全に出来上がっているわけではありません。
ホール内に傷がついたり、それが元で化膿することもまだあり得ます。
もし血が出たりするようなことがあれば、きちんとケアしましょう。
~セカンドピアスを着けるときは~
・ピアスホールの周り、ピアスのポストにワセリンを塗る
(軟膏のようなもので構いませんが、できるだけシンプルな成分のものの方が肌への刺激が少なくて良いです。)
・親指をピアスホールの裏側に添える
(可能なら両肘をテーブルなどについて安定させると安心です。)
・ポスト部分をピアスホール入口に差し込む
・痛み等が無いようであれば、ピアスのヘッド部分を軽く叩くようにして力を込めずに入れる
・通ったらキャッチを差し込む
※一気に入れようとするとホールに傷がつく可能性もありますので慎重に!
※ワセリン等の潤滑剤替わりになるものを塗っておくと、それがリードとなり、抵抗を減らしピアスが入れやすくなります。
※この時にもし血が出たりした場合はシャワーなどで洗い流し、ケアしてください。
※その後も腫れや熱を持つようであれば病院を受診しましょう。
③入浴時にはメンテナンスを
ファーストピアスを卒業したからと言ってすぐにメンテナンスが必要なくなるわけではありません。
入浴時には泡立てた石鹸を使い、痛みが無いようであれば優しくピアスを前後に動かすようにしてホール内の洗浄をします。
その後しっかりとシャワーなどで洗い流し、水気をタオルで優しく吸い取ります。
間違ってもごしごしと洗ったりしないでくださいね。
【 セカンドピアスはいつまでつける? 】

いつになったらピアスを自由に付け替えてもいい?
これはピアスホールが完成したら、というのが一番の答えです。
ピアスホールの完成は個人差がありますので、一概にはお伝え出来ないのですが長くて1年程度と言われています。
セカンドピアスに替えてから一ヶ月程度は、ほかのピアスに付け替えたりせずに様子を見ましょう。
その間なんの問題も無ければ、以下をチェックしてみてください。
・ピアスを前後に動かしてみても痛みが無いかどうか
・ワセリンなど使用しなくても抵抗なく着脱ができるかどうか
もし少しでも痛みがあったり差し込む際に抵抗があれば、+1ヶ月ほどセカンドピアスを着けっぱなしにして様子を見てください。
晴れてピアスホールが完成しセカンドピアスを卒業したら、着けたいと憧れていたピアスに挑戦ができますよ!
とはいえ最初は小さめのピアスから挑戦した方がピアスホールの負担にならないので、もし大振りなタイプや揺れるタイプのピアスをしたい場合は小さめに慣れてからの方が安心ですね。
この後ももしピアスを着けて違和感を感じるようなことがあれば、セカンドピアスに戻し様子を見るということを忘れずに!
またある一定のピアスを着けた時だけピアスホールに異常が起こるような場合は、そのピアスの金属にアレルギーを起こしている可能性もあります。
そんな場合はすぐにそのピアスを外してください。
違和感があるときに無理をするのは禁物です。
◇金属アレルギーについてはコチラもどうぞ→
【 まとめ 】

今回は「 金属アレルギー に要注意! セカンドピアス の重要性」ということでご紹介してきました。
ピアスホールが完成したかどうか、なかなか判断が難しいところですよね。
しかし慎重に判断していくことが大切です。
ホールが完成してもピアス歴が浅いうちは、違和感を感じたり、就寝中はセカンドピアスを着けて様子を見るようにしていくと安心かもしれません。
ピアスホールが完成してもちょっとしたことで違和感が現れることは珍しいことではないんです。
そして金属アレルギーは血や汗、体液などと金属が反応した際に出るものです。
今までは問題なくても、様々なアレルギー同様、いつ発症するかはわからないのです。
ピアスは金属アレルギー発症の引き金となることも多いので、ピアスホール完成まではきちんとしたケアときちんとした素材を選ぶことがとっても重要ですね。
せっかくホールを開けても、なかなか着けたいピアスを着けられない…と残念がらずに、ぜひ、焦らずじっくりホールを完成させてくださいね!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!