大人の女性 にも プチプラアクセサリー を楽しんでいただく為に。
選び方のちょっとしたポイントを押さえるだけで、プチプラアクセサリーも高見えします!
ぜひアクセサリーを選ぶときには思い出してみてくださいね。
【 はじめに 】

昨今ファッションの世界でよく耳にする、プチプラと高見え、というキーワード。
この「プチプラ」と「高見え」は大抵セットで使われたりしますよね。
ここにはお手頃価格のアイテムでも、値段相当に見せたくない、良いものに見られたい、といった誰しもが持つであろう心理が働いています。
以前は「安かろう悪かろう」といって値段が安いものは悪いもの、値段なりだと考える風潮が強くありました。
この発想は高い物が悪いはずがない、といった心理も生み出しているということは想像に容易いかと思います。
しかし現在では、高級なものには高級なだけの理由ももちろんありますが、技術の発達などに伴い値段を抑えながらも高品質のものが増えているのも事実。
特にファッションの世界では流行の流行り廃りが目まぐるしいので、プチプラを活用してお洒落を楽しむ方がとても多くなっています。
そしてそんな中だからこそ「プチプラ」と「高見え」というワードが人の心をくすぐります。
いくつになってもお洒落を楽しみたいと思う心を、「プチプラ」は応援してくれています。
…が!
ある一定の年齢を超えてくると、ファストファッションだと一目でわかるものは恥ずかしいと感じる方も出てきます。
それはアクセサリーにしてもしかり。
ジュエリーであれば、母親から受け継いだものを長く大切に使うことが当たり前だったりしますが、日常使いには向かないものも、もちろんあります。
普段からスーパーに行くのに本真珠のピアスをつけて、ダイヤの指輪をつけて…なんて人は、ほぼいないはず…。
(そういう人たちはきっとご自身でスーパーには行かないですね…)
現在プチプラと言われる価格帯で、よく見かけるコットンパールやプラスチックパール。
こういったアイテムは皆さんの目にどんな風に映っているのでしょうか?
やはり「安っぽい」ですか?
ここではそんな風に思ったことのある方にぜひ読んでいただきたいと書いています。
また プチプラアクセサリー でもどういったアイテムを選んだら安っぽく見えないか、選ぶ際の注意するポイントなども併せてご紹介していきます。
読み終わったときに少しでも見方が変わったら嬉しいです。
【 コスチュームジュエリーとプチプラアクセサリー 】

シャネルの装飾品には本物の真珠を使用してない、って聞いたことありますか?
シャネル好きな方や宝飾に通じている方などなら知っているかもしれませんが、シャネル=ブランド品=高級と考えるとにわかには信じられない方もいるかもしれません。
それにブランド品のお値段を考えると、本物の貴石やゴールドやプラチナなどのジュエリー素材を使用しているからこその値段だと思う方も、中にはいるかもしれません。
シャネルの装飾品には、シャネルの創始者ココ・シャネルの信念が詰まっています。
以前にも簡単にご紹介したことがありますが、ココ・シャネルは「コスチュームジュエリー」の確立に一役買った一人です。
そのコスチュームジュエリーの考え方こそ、今回のお話しの種なのです。
今から100年以上前、ココ・シャネルはこんな言葉を残しています。
「何カラットの宝石を身に着けるかが問題なのではなく、大切なのは洋服にいかにマッチしたjewelryをつけるかということ。」
http://www.thesalon.jp/themagazine/fashion/coco-chanel.html
1920年代、アメリカやイギリスで女性が参政権を勝ち取るようになったころ、女性の生活は一転します。
それまではコルセットで体を締め付けるようなファッションが主流。
それが時代の流れとともにドレスやミニスカート、髪型長い髪からもショートカットへと変化していきます。
そんな変化に合わせて装飾品もショートカットに合う、長さのあるイヤリングが出てきたり…様々な変化が現れました。
時代の流れに乗ってファッション界に変化をもたらしたのは、件のココ・シャネルとエルザ・スキャパレリ。

1927年、シャネルからフェイクであることが一目でわかるサイズのパールなどを使ったコスチュームジュエリーが発表されます。
元々コスチュームジュエリーを最初にコレクションに取り入れたのはシャネルではなく、ライバルのデザイナー ポール・ポワレでした。
しかし本物とフェイクを組み合わせるという流行は、シャネルのフェイクパールとジェムストーンの組み合わせが発表されてから本格化したと言われています。
もちろん天然真珠に、養殖真珠や模造真珠をミックスしてコーディネイトすることもあったようです。
ココ・シャネルの時代、ジュエリーといえば一部の限られた富裕層にしか買えないもの。
しかも基本的には男性が女性へ贈るものであると考えられていました。
しかし本物の宝石が高価で沢山持てないのであれば、手ごろな価格のものを贅沢に使う方が良い、というのがココ・シャネルの考え方。
使う素材の価値よりも、身に着ける人のファッションに合っているかどうかが重要だと彼女は考えていたのです。
元々ヨーロッパでは宝石の代用品として見られていたコスチュームジュエリー。
ニューヨークの株の大暴落が1929年に起こり世界的な大不況が起き、戦争があり贅沢品には増税がかかると、代用品と考えられていたコスチュームジュエリーは、どんどん市場が大きくなっていきました。
そして1930年ごろにはガラスや合金、フェイクパールを使ったコスチュームジュエリーがたくさん世に出ていきます。
不況が長引く時代背景にも後押しされた、本物に劣らない美しさのコスチュームジュエリー。
値段を気にせずにファッションに合わせて楽しめるということで、女性たちの心をつかんだのです。

制作にかかわったすべての方々の制作への熱意や、当時の職人の技術に敬意を払っていないようで、こういう言い方は適切ではないのかもしれませんが…
ここには現在でいうところの「プチプラ」を選ぶ心理と通じる部分があるような気がしませんか?
シャネルでよく使われるパールは、ガラスパール。
他にも「フェイクパール」というとプラスチックパールやコットンパールがあります。
現在でもココ・シャネルの時代のガラスパールのデッドストック品などがパーツで販売されていることがたまにありますが、経年経過の塗料の剝がれなどは別として、それはとてもとても美しいのです。
本当にため息が出るくらい。
そういったものを見ると、その時代の職人たちの技術の高さに本当に驚かされます。
そして現代、これだけ技術が発達してもその当時の方法を再現することができないこともあるそうです。
フェイクパールという言葉だけ聞くとフェイク=偽物と、イメージが良くないですよね。
ですがココ・シャネルの言葉を理解した上だと、フェイクパールは悪くないと思えてきませんか?
たしかに昨今のプラスチックパールは価格下げ競争の結果、あからさまにプラスチックのものもありますし、そういったものを使用して低価格(原価われていないか、見てるこっちが心配になるくらい…)のアクセサリーを制作しているところもあります。
そういったものを見ていると少し複雑な気持ちにはなりますが、需要と供給が成立しているならそれだって問題はないですし、さらに使用するシーンに合っていればそれは商品として成立しています。
◇パールは6月の誕生石。誕生石について詳しく知りたい方はこちらをどうぞ→
【 フェイクパールという選択肢 】

先ほどふれたフェイクパール。
ガラスパールや、プラスチックパール、コットンパールのことを指します。
では具体的にどういったものを選んだらいいのか、見ていきたいと思います。
◇ガラスパール
ガラスパールの中でも ヴィンテージストック品のガラスパール。
こういったアイテムを使用したアクセサリーには安っぽさはありません。
現在では再現ができない職人の手作業で作られたガラスパールは、本真珠とはまた一味違った美しさを持っています。
また過去に日本のメーカーが制作していたガラスパールは、東洋のブレンドと呼ばれ一目置かれていました。
日本独自の製造方法で、セルロースや魚鱗、レジンを使い何度も何度もコーティングをし製造されていたのです。
昨今時代とともにデッドストックのパーツが出回ることが少なくなってきています。
デッドストックではない現行品であってもやはり選ぶならば日本産が美しいです。
また好みの問題もあるかもしれませんが真珠特有のテリ感(干渉色から生み出される複雑な色合いの輝きのこと)の表現によっては、丸い形状のもよりも、バロック形状のものの方が本物感が強い印象です。
◇プラスチックパール

やはりこれも品質的にいうと、日本の技術には敵わないと思います。
中国産のものもかなり出回っていますが、真珠のテリ感の再現であったり、耐久性などの面から見ても日本のものが品質が高いです。
プラスチックパールは他のフェイクパールよりも安っぽさが出やすい印象があります。
品質が高いものはもちろん安っぽく感じることは少ないかもしれませんが、それは値段に顕著に表れます。
そのため他のフェイクパールに比べると、プラスチックパールを選ぶ際にはより慎重さが必要です。
プラスチックパールはフェイクパールの中でも特にカラーが豊富。
ピンクや赤、紺やグリーンなども見かけることがありますが、色によっておもちゃ感が特に出やすい素材でもあります。
カラーは真っ白よりもアイボリーがかったホワイトが一番高見えしそうです。
◇コットンパール

言わずと知れた綿で作られたフェイクパール。
このコットンパールも実は歴史は長く、やはり日本産の品質が信頼できます。
他のフェイクパールと大きく違うのは真珠で言うところのテリ感の表現が控えめであるという点。
パールと名はついているものの、他のフェイクパールのように完全に真珠をコピーしようとしていない素材、似て非なる素材という印象があります。
既にフェイクパールのうちの1つというよりも、1つの素材として認知されています。
コットンパールの光沢は控えめで柔らかいのが特徴ともいえますが、この控えめな光沢感がコットンパールの人気の理由の1つでもあるんです。
このくらいの光沢感だと普段使いでも浮かない、ギラギラとした素材より上品なイメージがすると感じる方も多いようです。
昨今カラーはたくさん出てきていますが、プラスチックパール同様色が強いとおもちゃっぽくなりやすいです。
こちらはホワイトやキスカを選ぶと品の良さと高見えの両立が叶います。
特にキスカはややアイボリーがかったホワイトなので、肌馴染みもいい素材です。
【 安っぽく見せないアクセサリー選びのポイントは? 】

大切なのは大きく分けて3点。
このポイントを押さえておけば、プチプラアクセサリーでもお値段以上に見せることができますよ!
①子供っぽいデザインや派手すぎるような品のないものは避ける事。
②テイストを合わせてコーディネイトする事。
③やりすぎない事、つけすぎない事。
①子供っぽいデザインや派手すぎるような品のないものは避ける事。

ハイブランドなどでは敢えて子供っぽいデザインのモチーフを使ったりしますが、これをプチプラでしようとすると一気に安っぽくなってしまいます。
これはハイブランドとプチプラでは素材や作りが違うので、どうしても仕方のないことです。
そのため、プチプラアクセサリーを安っぽく見せないためには、元から子供っぽいモチーフなどは避けましょう。
またキラキラしすぎるような、派手すぎる品のないデザインもNGです。
キラキラしすぎるよりは、少しマットなカラーを選んだ方が高見えが叶います。
ある一定の年齢を過ぎると、不思議と自分の好きなテイストが必ずしも似合うテイストではなくなってきます。
恐らくこれは「プチプラは少し恥ずかしい…」と感じてしまう年代と同じ頃ではないかと思うのです。
こういった際はシンプルなデザインを選んでいくことがポイントとなります。
②テイストを合わせてコーディネイトする事。

言葉だけ見ると難しいように思えてしまいますが、ゴールドのピアスを着けたらリングもゴールドを着けるといったように、そのアイテムごとの色調や素材の質感を合わせることが大事です。
色調や質感がバラバラのアイテムを上手に組み合わせている方も世の中には沢山いらっしゃいます。
ですので一概には言い切ることはできませんが、プチプラ同士のアクセサリーを組み合わせていく際にはこの基準を守っておくと安っぽく見せてしまうことはありません。
③やりすぎない事、つけすぎない事。

実はこれが一番大事。
やりすぎない事、つけすぎない事。
体系や髪型によって、アクセサリーの「適量」は変わってきます。
ナチュラルタイプと言われる体系の方ならボリュームのあるピアスにボリュームのあるネックレスを合わせるのもいいですが、ストレートタイプの方が同じようにボリュームのあるピアスとネックレスを合わせると野暮ったくなってしまうこともあります。
こういった場合ストレートタイプの方はボリュームのあるアクセサリーはピアスかネックレスだけに引き算してみると◎。
ウェーブタイプの方ならば胸元にポイントを持ってくる方が華やかさがでるため、ピアスなどよりもブローチやネックレスを選んでみるといいと思います。
アクセサリーを着けるときはどんな時もやりすぎないことがポイントです。

足し算、引き算をして全体のバランスを見ながら、必ず鏡でチェックしてくださいね。
洋服にピタリとはまるアクセサリーのつけ方やバランスは、アクセサリーがたとえプチプラでも値段以上に見せてくれる効果があります。
◇ご自身の骨格タイプを知りたい方はコチラをどうぞ→
【 まとめ 】

大人の女性 にも プチプラアクセサリー を、ということでご紹介してきました。
高見えするかどうかはデザインにもよるので一概には言えませんが、使っている素材でも印象は変わってきます。
シャネルの時代から比べても物価は変わっていますが、共通するのは現代のように不況が長引く状況。
そんな時代でもお手頃な価格でお洒落をより楽しみたいという女性の気持ちは、いつの時代も変わりません。
だからこそココ・シャネルの言葉は今の私たちにも元気をくれると思います。
またココ・シャネルの残した言葉の中にはこんな名言も。
ファッションは建築と同じ。全体のバランスが大切なの。
マルセル・ヘードリッヒの本「Coco Chanel : Her Life, Her Secrets」より
プチプラだから恥ずかしいとか、安っぽくみえそうだとか…そんなことはないんです。
プチプラでもどんなアクセサリーであってもココ・シャネルが言うように、結局はその人自身とアクセサリーの相性であったり、洋服にあっているか、使用するシーンや状況にあっているかということが大事です。
大人の女性 が プチプラアクセサリー なんて恥ずかしいと感じていた方も、使用するシーンに合わせて上手に取り入れることで、ファッションを今より自由に楽しむことができるのではないでしょうか。
ぜひ臆さずに色々なアクセサリーに挑戦してほしいなと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!